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Doll Master2 〜2人目〜 第6話
飯場正臣

「え?」

“え?”

 驚いた。
 うまくいったらしい。
 女はなぜ、ここに来たのか分かってないようだった。
 すかさず、男は手を握って、男性用トイレに連れ込んだ。

 女はぼーっとしながら手を引かれるままについてくる。
 個室に押し込んで、鍵をかけた。
 相手は困惑したような顔をしている。
 まだ少しぼんやりしているようだった。

 さて、どんな催眠をかけようか。
 フェラチオさせようか、男のモノを欲しくなるようにしようか・・・。

 しばし考えたが、目の前で口を半開きにしてぼーっとしている女の唇を見ていたら、理性が吹き飛んだ。
 ふいに女の身体を抱き寄せて、口にむしゃぶりつく。

「んん・・・う、んんんん」

 これが女か!

 男は感動にも似た思いに至る。
 柔らかい身体、さらに柔らかい唇。
 未熟な催眠術師がただのレイプ魔に成り下がったのも分かる。
 舌で口をこじ開けると、ぬるぬるとした舌の感触があり、口の中をかき回した。
 女はただなずがままに、男の舌を受け入れていた。

「んふぅ・・・んんん、あはぁ・・・」

 苦しそうに呻いていた女の身体を抱きしめたまままさぐる。
 くびれた腰を抱き、手触りの良いスカートの上から尻を撫で、時折、強く揉みしだいた。
 すでにパンパンに膨らんだ股間を押しつけ、好き勝手に触りまくる。

 キスはレモンの味じゃないな・・・。
 今時、中学生でも口にしない感想を抱きながら、年齢と童貞歴が変わらない男はただただ貪る。
 生々しい唾液の匂いと、襟元から女性特有の甘い香りが漂ってくると、男の興奮はますます高ぶった。

“催眠はあとでいい”

 騒ごうとしたら、その時にかければいい。
 女体の凄まじい魔力に取り憑かれた。

 突然、女の目に生気が戻った。

「んっ!?」

 キスしている男を引き離し、目を見開いている。
 はあはあと肩で息をしている。
 自分でしたくて、していたわけではなかったので、うまく呼吸が出来なかったのだろう。

「どうしたんですか、奥さん」

 男は既婚者だと決めつけて、静かに質問した。
 実際にそうなのだろう。
 女は特に否定しなかった。

「わ、私・・・どうしてこんな所に・・・」

 両腕を抱くようにして、身体を守るような仕草をしているが、胸を下から持ち上げるような恰好になり、余計に扇情的だった。
 男はたまらなくなった。
 気が弱そうな、清楚な女性。
 性格も良さそうだ。
 しかし、人妻。
 自分は日本人特有の処女信仰に囚われてきた。
 最初の相手は処女がいい。
 童貞をこじらせた男はずっとそんな事を思ってきた。
 だが、この女なら初めてを捧げたい。
 まるで信仰してきた処女のような乙女チックな考えに浸った。

 女は首を巡らして、自分がトイレの個室にいる事にまだ困惑していた。
 小動物のようにびくびくしている姿は、熟れきった身体とはうらはらに、純粋に可愛らしいと思わせた。

「催眠術をかけたのです」
「え?」
「ここに来るように催眠をかけました」
「ど、どうしてそんな・・・」
「犯したくなったからですよ」

 男はくっくっくと卑屈に笑った。
 内心では挙動不審そのものだった。
 人妻の目さえ見る事が出来ず、膝ががくがくしそうだったが、余裕たっぷりに振る舞って見せる。
 若干のプライドもあったが、催眠術師としての腕が、その余裕を後押ししてくれた。

「ひ、人を呼びますよ」
「ふう、信じてないんですね。では・・・」

 男はまた息を吹きかけた。
 女が少し顔をしかめる。

「名前は?」
「ミサです・・・あ! え!?」

 ミサは答えてから、唖然とした。
 自分の名前を教えるつもりなどなかったのだ。

「これが催眠術です。どうです? 人を呼ばない方が良いと思いますよ。それにしてもミサとは偶然だ。あの女性とまったく同じとは、ふふふ」
「・・・」

 ミサは真っ青になっていた。
 目の前の男は、本当に催眠術が出来るらしい。
 そして、それを自分に悪用しようとしている。
 はっきりと分かったが、どうしていいか分からなかった。

「素っ裸で踊りながら店に戻るという催眠をかけてもいいんですよ、奥さん」
「そんな・・・」

 ミサという女はどうやら、あまり気が強い方ではないらしい。
 俯いて、顔色を失っている。
 男はゆっくりと便座に座った。
 少し落ち着かないので、フタをしたまま座りたかったが、穴でも開けると厄介だ。
 男の体重は平均を上回っているのだ。
 ミサを見つめたまま、足を組んで鞄は床に置いた。

「それでは、こんなのはどうでしょう?」

 男は一瞬、考え込むと、またミサに息を吹きかけた。

「あ・・・」

 ミサは黒いパーカーをたくし上げてブラを見せた。
 男のすぐそばまで行き、かがみ込んで胸の谷間を相手の顔に触れそうなほど近づける。
 自分では全然、そんな気はなかった。
 むしろ、今すぐにでも逃げたかった。

「これは素晴らしい。テカテカしたピンクのブラなどAVでしか見た事ありませんよ」

 男は女が身につけている下着を間近で見た事など一度もなかったが、あまりに扇情的な下着の感想を言う事で、女の羞恥心を煽る。
 ミサの体臭がわずかに感じられて、先走り液さえ出そうなほどに興奮した。
 こんなシチュエーションは妄想でしかした事がない。
 それが現実になっている。

「では、次に・・・」

 男に息を吹きかけられたミサは、姿勢を戻して、男の前にまっすぐに立つ。
 両手を離したが、放漫なバストに押し上げられ、パーカーがたくし上げたままになる。
 次いで薄手のスカートを捲り上げ、パンティを露わにさせた。

「おおっ・・・これはこれは!」

 男ははしゃいだ。
 左右がレースになっており、秘所を覆う菱形のクロッチだけがナイロン地でツヤツヤしている。

「パンツもピンクだとは。バッグもピンクでしたし、どうやらピンク好きのようですな」
「あ・・・ああ・・・」
「どうせ頭の中もピンクなんでしょう。えげつないレディコミを読み漁って、ブースでオナニーでもしていたんじゃないですか?」
「そ・・・そんなことしていません」
「それではなぜ、こんなにいやらしい匂いがするんです?」

 確かにミサ自身にも分かるほど、雌臭が漂っていた。
 明らかに愛液の染み出している匂いだ。

「・・・」
「まさか男子トイレで犯されるのを期待して濡らしたんじゃないでしょうね。こんなに清楚な外見の奥様がド淫乱だったら、がっかりしてしまいますよ」
「い、いやぁ・・・」

 ミサはスカートを捲ったまま、真っ赤にした顔をイヤイヤと左右に振った。
 頭の中がパニックを起こしている。
 考えている事と行動を一致させる事ができないのだ。
 こんな事は旦那にもした事はなかった。


第7話に続く

2012/11/27 初版

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