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Doll Master 2.5 〜その後〜 第38話
飯場 正臣 feat.大和武尊

 この男は周囲にいる誰よりも娘の事を考えてくれる。
 とにかくお礼を!
 そう思ったが、男は車のバックシートでノートPCを開き、何やら打ち込んでいた。

「スマホをテザリングモードにして・・・と」

 男はスマートフォンを中継地にして、インターネットに接続した。
 ぶつぶつ言いながら、家電量販店のサイトに行っては、画像をキャプチャーする。
 ミサはバックミラー越しに眺めていたが、何をしているのかさっぱり分からなかった。

「こうして、ここに貼り付けて・・・よし。あとはこんな感じかな」

 あらかじめ積んであったらしいジェラルミントランクを開いて、ケーブルを取り出す。
 次いで、携帯プリンターを展開。
 何やら出力を始めた。

 ミサはパソコン類に詳しい方ではなかったので、途中で理解できないことを悟ると、そのまま言われた通りにブレスレットの説明書を読んでいた。
 読んではケータイをいじり、また読んではブレスレット本体をいじる。
 ペアリングというのがブルートゥース機能に必要な手順だというところまでは理解したが、うまくいかなかったら元も子もないので、あとは男に任せようと思った。

 男はバックシートからミサに声を掛けた。

「お待たせしました。これをどうぞ」
「?」

<おめでとうございます! ビックヤマダ新店舗開店記念のお客様プレゼントに当選致しました>

 ずっと驚かされてきたミサが、また目を丸くする。
 当選した?
 何に?

 細かく書かれている事を読んでいくと、家電量販店の抽選に応募したミサが、ビデオカメラ一式を当てたという内容だった。
 来店した日に応募できるというクジみたいなもので、当選すればその場で持ち帰れると明記してある。

「これは・・・」
「いきなりこれだけの大荷物を家に持って帰ったらヘンじゃないですか。パート先の同僚かなんかの買い物に付き合って、ここに来て、当たった。だから持って帰ってきた。というシナリオです」
「でも、私はビデオを使うことは・・・」
「お嬢さんの運動会、遠足、文化祭などなど、記録を残しておきたいことってたくさんあるでしょ? 是非、使って下さい。お嬢さんの今日を明日、撮ることなんかできないんです」
「そ、それは・・・」
「例の女を貶めるのに、そんなにしょっちゅうカメラを使うことはないだろうし、何となれば催眠術でどうにでもできますから。実際に使う局面になるまでは、ミサさんが使って下さい」

 あげる。
 そういうことだった。


第39話に続く

2015/03/11 初版

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