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Doll Master 2.5 〜その後〜 第44話
飯場 正臣 feat.大和武尊

<8日後:午前3時前>



 ふぅ〜〜〜。
 男は絵美に息を吹きかけた。
 失敗しないよう、雑念が入らないように、かなり集中してプリセットしたから、正確に催眠が掛かるはずだ。

 絵美は男の目を見ながら、吐きかけられた息をまともに受けていた。
 これで「何すんのよ、このキモデブ!」って食ってかかってくる絵美に戻るだろう。

(これでいいんだ・・・皆、頑張って生きてるんだから)

 男はすっきりとした顔をしていた。

(俺が突き飛ばされるだけで、ママさん2人が平穏な日常を過ごせるなら、こんなに良いことはない。周囲も少なからず影響を受けるだろう。保護者会はギスギスした雰囲気がなくなり、子供達ものびのびと大らかな心を持つ・・・きっと持ってくれる)

「ふっ・・・」

 最後くらいいいじゃないか。
 誰に言うでもなく、男は肩頬を歪めた。
 ブサイクがカッコツケルの図・・・自分でも笑い出しそうだった。

 絵美の目はしばらく催眠に掛かった者、特有のとろんとした濁り方をしていたが、ついに精彩を取り戻した。
 さぁ、本音が来るぞ。
 男は歯をくいしばった。

 一歩進めば、手が届く距離だ。
 罵詈雑言よりも先に手が出るかもしれない。

 ビンタか?
 ハッケイか?
 すり抜けて逃げ出すかもしれないが、そうなるとしても、この狭い部屋だと突き飛ばされるのは必至だろう。

 絵美が男の頭に向かって両手を伸ばしてきた。
 菩薩掌ですか・・・ソウデスカ
 掌打を頭の両側から叩き込んで、衝撃波で脳を揺さぶるんですね・・・ワカリマス
 ネットスラングを思い浮かべつつ、こりゃ、相当、痛そうだと、男は目をつぶって身体を硬直させた。


第45話に続く

2015/04/22 初版

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