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Doll Master 2.5 〜その後〜 第51話
飯場 正臣 feat.大和武尊

<8日前>



 若干、入り口の観葉植物が豪勢な雰囲気であるという事以外、そこらの雑居ビルと変わらない外観のシティホテルを1泊で借りた。
 ここはラブホテルみたいに“御休憩”なんてありはしないし、本当に1泊しなくても、いつでも帰れるから。
 男はそう言って、突然の出費を全然気にしていないようだった。

 ツインルームに入ると、鏡台とは別に、2脚の椅子がガラステーブルを挟んで置いてある。
 大型サイズのテレビの前にはソファも置いてある。
 ソファの前にはオットマンまであるのだ。

(これって足置き?)

 ミサにとっては家具屋のカタログでしか見たことのない設備だった。
 驚いたのは部屋のスペースで、2人で並んで歩ける空間が十分にある。
 分厚い間仕切りのみで、ドアがない別室にはクィーンサイズのベッドが2つ並んでいた。

 奥には部屋と同じ幅で取り付けられているバスルーム。
 トイレは別になっていて、ユニットバスではなかった。

(ツインルームってベッドが2つある部屋だったわよね? お部屋が2つあるの???)

 新婚旅行でもこんなところに来れないだろう。
 ミサは思った。
 元々、新婚旅行どころか、結婚式さえ挙げていなかったのだから無理もなかった。
 もっとも、男はミサが恐縮すると困るので、嘘を吐いていた。
 ツインではなく、スイートを取ったのだ。

 ベッドが邪魔で、身体を横にしながら、音がだだ漏れになりそうなトイレに向かう。
 そんな環境では催眠どころではないと思ったのだ。

 男はベッドにバッグを放りだして、さっそく椅子に座る。
 ノートを広げて、計画を走り書きしていった。
 まずは心の解放が良いだろう。
 男は様々な知識の中から、心への負荷を軽減させる術を吟味していた。

 ミサはまったく分からなかったので、男の邪魔をしないように、部屋の大きさに感心したり、窓から見える景色を眺めていた。
 目を輝かせて、行ったり来たりしている様が小さい子のようで、「なんて可愛いんだ!」と、実際には男の邪魔にしかなっていなかったが。


第52話に続く

2015/06/09 初版

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