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Doll Master 2.5 〜その後〜 第61話
飯場 正臣 feat.大和武尊

 突然、叫んだ絵美に、男は狼狽した。
 瞬間的に激昂したのだ。
 マンションの非常階段でイタズラしていた時でさえ、こんな状態にはならなかった。
 絵美はすぐにがっくりとうなだれて、ぽつぽつと言葉を継いだ。

「そうじゃないの。来るわけないから・・・夫には愛人がいるの」
「え?」
「お義父様に言ったら、愛人の一人や二人当たり前だって・・・」
「なんだそりゃ」
「優れた人間は、優れた遺伝子をたくさん残すものだからって・・・」

 昔はそうかもしれない。
 無駄に劣った遺伝子がはびこって今があるなら、本当はその方が良いのかもしれない。
 だが、今やそんな戯言を抜かす阿呆の方が劣った存在なんじゃないか?

 男はぶつくさと感想を言った。

「・・・」
「ま、まぁ多少はケバイかもしれないけど、美人の奥さんもらって満足できないなんて、B専なんじゃないか?」
「びーせん?」
「ブス専門ってこと。美人が嫌ならブスが好きなんだろうよ」
「それはわかんないけど・・・」
「正直に答えるとも思えないしな」
「性格のいい女がいいのかもしれない・・・」

 男は車の天井を見上げた。
 確かにな、と言いそうになったのだ。
 ペットボトルをいじくり回しながら、押しつぶされそうになってる女には言えなかった。
 気が強いだけで、そんなに性格が悪いとも思えない。

「ひとつだけ聞かせてくれ」
「・・・はぃ・・・」
「その敬語やめてくれ。あんたに対する印象が変わっちまうから」

 男はそう言って笑ったが、あまりウケなかった。


第62話に続く

2015/08/18 初版

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