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Doll Master 3 第3話
飯場 正臣 feat.大和武尊

 めちゃくちゃなプログラムソースを解析して、分かりやすく説明文を付ける作業というのは、意外に疲れるものだ。
 男は息抜きにネットサーフィンを始めた。
 通常のネットサーフィンとは違う。
 「非公開」にしているブログや、会員制でパスワードを入力しないとアクセスできないサイトなどを見て回るのだった。
 そうしたブログやサイトのほとんどは自己満足や妄想、日々のスケジュール管理や備忘録のようなもので、面白みなどほとんどなかったのだが、“鍵がなくても入れる”というインモラルな優越感に満たされた。
 学生時代に自信やプライドを傷つけられた男には必要な要素だった。
 ルール違反をして咎められるのではなく、自分だけがルールを超越できる。
 特別な存在にでもなったような気持ちになるのだ。

「ん?」

 男は適当に見て回っていたサイトのひとつに、ふと目を留めた。
 <Doll Master>というサイトだ。
 催眠術の研究をしているという男の回顧録だった。
 ロクでもない内容で、エロ要素が少なすぎるアダルト小説でも書いているらしい。
 少し気になったのは、催眠術に関する研究のメモがやたらとリアルだったことだ。

 一般に物作りには膨大な資料を必要とする。
 中身の薄さは情報量の欠如によるものだ。
 それは避けなければならないだろうし、露出する部分に一切、資料や設定が出てこなくても、厚みのある裏設定があるだけで、自然と中身は濃くなるのが普通だろう。
 それにしても、この膨大な量は異常とも思えた。
 まるで本当に催眠術の研究をしているかのようだったのだ。

「本物の催眠術か? ・・・まさかな」

 男は独り言を言いながらも、ブックマークに入れた。
 その後、何度も読みに行き、ついには睡眠もとらずに夢中になって催眠に関する研究部分をじっくりと読んでいた。


第4話に続く

2015/09/29 初版

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