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Doll Master 3 第17話
飯場 正臣 feat.大和武尊

 元々、あまり話さないタイプの男だったが、相手の都合などお構いなしに話す美砂を相手に、彼は聞き役に徹した。
 純粋に情報収集に来たのだ。
 いくつかの催眠効果を確かめる必要もあったが、ほぼ目的は達成されている。

 美砂はストレスでも溜まっているのか、べらべらと話し続けた。
 誘導尋問も何もない。
 少し聞くだけで、次々に自分の現状を暴露するのだった。

 すでに結婚していて、旦那は年上。
 それも還暦を過ぎた大学の先生。
 出会ったのは婚活サークルのお見合いパーティーらしい。
 男はよほど人間が出来ていなければこんな女とは付き合えないだろうとは思っていたが、やはり相手はおじいちゃんか。
 納得できた。

 美砂の方はおそらく金目当てなのだろう。
 遺産目当てではないように思える。
 今時の“初老”はかなり若々しいし、遺産が入るまで相当の年月がかかる。
 おじいちゃん呼ばわりしたものの、実際にはおじさんと呼んでも問題くらい若いだろう。

 美砂は初婚だが、旦那の方は離婚歴が二度あるそうだ。
 相手はいずれも大学の生徒で、要するに“手を付けた”ってことらしい。
 最初の奥さんは、2人目の奥さんと浮気したことで離婚。
 その2人目の奥さんは、ある日、家に帰ったらいなかったという。

 美砂は他の誰に何を言われようが自分には白馬の王子様に見えた・・・というわけでは分かったのだという。
 単に結婚をしたかったのと、自分を認めてくれるという意味では人間として好きだった。
 旦那は家政婦が欲しかったのかもねと自重気味に笑った。

 単なるATMでも、可愛がってくれるなら良いのかもしれないと男は思った。
 ひょっとしたら父親扱いなのかもしれない。

「(いろんな人生があるもんだ)」

 男は一通り聞き出して、その場は別れた。
 本当にただの情報収集だったためだ。


第18話に続く

2016/01/05 初版

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