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Doll Master 3 第66話
飯場 正臣 feat.大和武尊

 レンタルDVDショップに来た美砂は、10枚は入っているであろう分厚い袋を返却箱に放り込んだ。

「これで用事は終わり。まだお店開いてるけど、モソハソ始める?」
「い、いやぁ、やめときます。しょっちゅうパソコンを見てるから、それこそたまには目を休めないと・・・」
「ふ〜ん・・・ずいぶん遣わせちゃったし、また一揃え買うのもたいへんよね・・・」
「いやいや、それは大丈夫ですよ。今ちょっと大きめの仕事が入っているので、一段落したら買い揃えるかもしれないです」

 店の外で話しながら、男は気付いた。
 美砂が画像を撮ったのはここだ。
 改めて現場に来ると妙に感慨深い。

 美砂が男の正面に立った。
 真正面に来られると何となく気恥ずかしくなる。
 もはや復讐相手というよりも、知り合いに近い感覚になっていた。
 実は少し後悔していた。
 ゲーム機を渡すのは復讐と称する<やってみたい事>を全部やってからでも良かった、と。

 半田に出会ったのもタイミングが悪かった。
 ずっと孤独のままだったら、歪んだ性欲をぶつけるのは続けられた気がするのだ。

「どうしたの?」
「ちょっと考え事をしてました」
「ふーん・・・」
「なんです?」
「私のことが嫌いだから復讐したんでしょ?」
「え・・・ええ、まぁ・・・」
「じゃあ、どうしてあんなに買ってくれたの?」
「だ、だから写メのお礼です」
「ふーん」
「なんです、いきなり?」
「まだ大嫌い?」

 男は動揺した。
 そうでもなくなってると、ついさっき考えていたところだ。
 自分の気が済むように謝って、そのあとで催眠をかけて、忘れてもらうのがいいかもしれない。

「私の・・・アレを・・・汚いものをぬぐうみたいにしてたもんね」
「え?」
「顔についたアレ」

 美砂は先日、男が顔についた愛液をティッシュでぬぐったことを言っているらしかった。

「あ、あれは、美砂さんが怒ったからですよ」
「じゃあ、ほんとは、な、舐めたかったの?」
「え・・・ええ・・・」
「ふーん・・・」

 美砂が歩き出したので、男も慌てて追いついた。

「逆方向ですよ」
「ホテルに行かないの?」
「お、俺は帰りますけど、美砂さんは逆方向・・・」
「べつにいいでしょ!」

 男は肩を竦めた。
 なんで怒られたのかが分からない。
 美砂はプンスカしながら早足で歩いている。

 黙ったまま、歩き続け、ついにはホテルに着いてしまった。


第67話に続く

2017/04/18 初版

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