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僕の彼女は戦国マニア (16)
P・鴨川 feat.ライターC

「…な、なんという事だ」

 楽しそうにミーティングしていたテーブルに手をついて、山田さんが呆然としています。

「どちらも動きは遅いわ。地下室に逃げましょう」
「う、うん」

 むぎむぎが縛られたまま気絶している強盗を引きずって、階段裏に向かいます。

「お、追ってくるぞ」

 もはや重傷にしか見えない山田さんが拳銃を捨ててこちらに来たので、体を支えました。
 むぎむぎも山田さんも驚いたような顔をしましたが、今は逃げる事が先決だと思うのです。

 そりゃ、いろいろありましたし、考え方は決定的に違う事が分かりました。
 傀儡兵に僕達を殺させようとして、逆に襲われてるんだからどうしようもない人ではあります。

 それでも、手と顔からドバドバ血を流しながら、よろよろしている人を見捨てる事なんて…。

「傀儡兵は血を欲しているの。怪我をしているあなたはいい撒き餌ね」

 あ、出来るんだね。
 敗者にはトドメだよね。
 生きて出られたら、金輪際、逆らわない事にしよう…。

「どうすればいいか、あの本に書いてあった?」
「燃やし尽くすのが一番なんだけれど…」

 地下室への階段を降り、ドアを閉めました。
 膝ががくがくして震えが止まりません。
 それでも、あの暗い階段を下りられたのは生存本能が成せる業かもしれません。

 地下室には、逃げ込むなり戸棚の中に入っている薬品類を調べ出したむぎむぎ、コードで縛られたまま転がされている強盗犯、床にへたり込んでいる山田さんと、僕がぼんやりしたランプの明かりで照らし出されていました。

 雰囲気たっぷりのパニックルームです。

「あ、そうだ! 拳銃を拾ってこないと!」

 僕がリビングに戻ろうとすると、むぎむぎにも山田さんにも止められました。
 え、なんで?
 危ないから??
 そりゃ、ゾンビがいる場所へ戻るなんて、また漏らしそうだけど…。

「5連発だから、あれで弾切れよ」
「弾がなくなったから捨てたんだ」

 同時に言われました。
 猟銃の方はキッチンにあるので、さすがに拾いには行けません。


(17)に続く

2014/02/25 初版

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